滋賀県立虎姫高等学校 滋賀県立虎姫高等学校

国際バカロレア

2年化学 公開授業と企業によるオンライン講義

2022.02.10
国際バカロレア

今日は「IB化学」の公開授業と「IB化学」と「SS化学」合同のオンライン講義を行いました。
公開授業とオンライン講義のテーマは「ベンガラ」です。
ベンガラとは、酸化鉄でできた赤色塗料のこと。湖北や北陸の地域では、古くから柱や梁の塗料として使用されてきました。

6時間目の「IB化学」の公開授業では、岡山県吹屋の伝統的なベンガラ製造手法を実験室で再現しました。
硫酸鉄(Ⅱ)七水和物を加熱すると、白色から褐色へと変色して、最後にはベンガラの赤い色になりました。

「さて、鉄の酸化が起こったのは、いったいどのタイミングでしょうか?」
先生の質問に、あれやこれやと生徒たちが考えます。

「電子を奪ったのはどの原子だろう」
「硫黄はどこに行ったのかな」

この後、酸化のタイミングを確認する実験方法を2つ考えて、それぞれを実際に試してみました。

続いて、7時間目は「SS化学」と「IB化学」合同のオンライン授業です。
酸化鉄製品を製造されている戸田工業株式会社の方から、「ベンガラを化学する」と題して講義をしていただきました。

酸化鉄にはいろいろな種類があって、それぞれの特性に応じて利用されています。
戸田工業株式会社では、これらの酸化鉄を自由自在に作り分ける技術を使って、顔料や磁性材料、化学触媒などの化学素材を提供されています。

酸化鉄の化学的な性質についてはもちろんのこと、公害問題を克服した技術革新や、環境浄化を促進する製品の紹介など、化学と社会とのかかわりについても、大変興味深いお話を聞くことができました。